リメンバー・ミー

5月下旬に亡くなった友人は英語留学の学校を経営していた。

病院にお見舞いに行ったときも、
とりあえず自分がいなくなってもやっていけるように仕事の引き継ぎなどは済ませてあると言っていたが、
「ちゃんと続いていってくれるといいな」という心配はあるような感じだった。

こちらでの葬式は大々的にお金がかかるようなものではなく、
日本のように香典というものもなくて、
せいぜいお花を贈ったりするくらいなのだけど、
大体の人は生前の自分の意志で、
花をくれるなら気になるボランティア団体に寄付してくださいという具合になっているのが普通。

友人は犬や動物が大好きだったので、
犬のレスキュー団体に寄付をしてくださいということだった。



今月上旬にカザフスタンから来ている留学生の父親が学校を訪れたそうだ。
その際、チワワを連れてきたんだそうだが、
とても可愛いので、
友人の仕事を手伝っていた女性が亡くなった友人の共同経営者を内線で呼んだらしい。
普段は内線で呼ぶことはしたことがなかったらしいけど、
何故かそうしたくなって呼んだと言っていた。

彼も犬好きなのか、
オフィスから出て来て可愛いチワワの頭を撫でながら、
犬の名前は何ていうのですか?と聞いたところ、
この犬は亡くなった友人と同じ名前だったという。
二人で顔を見合わせてしまったということだ。



そして今週の火曜日の朝、
その女性は出勤するためにケローナの中心部にある学校に入ろうとしたところ、
エレガントなシャム猫がいた。

街の中心部にはあまり猫などはいないのが普通なので、
珍しいなと思いながらもそのまま入ろうとしたら、
入口の前に立ちはだかってこちらを向いて進ませてくれない。

例の彼を呼んでドアを中から開けてもらって学校に入ろうとしたが、
その猫も首を突っ込んで中に入りたそうにしていたので入れてあげたのだという。

そして彼がその猫に首輪がついているのを見つけてネームタグを見たら、
またも亡くなった友人と同じ名前だったのだという。

学校の中に入った猫は、
まだ生徒が登校する前の空っぽの教室を全部チェックするように見て回っていたとか。

猫はかなり遠くからやってきたようで、
その後飼い主に電話して迎えに来てもらったらしい。


やはり亡くなった友人は学校が気になっているんだろう。



奇しくも今年8月にケローナの野外シアターで上映される映画のタイトルは亡くなった友人の名前と同じ。
テーマ・パークのように美しい「死者の国」に迷い込んでしまう物語。

この映画の日本でのタイトルは「リメンバー・ミー」

大丈夫、みんなあなたのことは忘れないよ。




昨日の朝の風景


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[ 2018/06/29 06:34 ] 気になった事 | TB(0) | CM(0)

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