人生を決めたこの一冊 「スターダスト・ハイウェイ」


前回紹介した、田淵義雄「森からの手紙」で人生観を確定した自分だったけど、
じつはそのもっと前に人生を決めた本があった。
しかし、これが人生に影響を与えるのはもっと後になってからだったが。

その本は、皆も知ってる片岡義雄。
でも、バイクの小説ではないんだな。
「スターダスト・ハイウェイ」


1978年初版発行で、自分が買ったのは1979年の第2版である。
自分が大学に入った年だ。

片岡義雄の角川文庫本といえば、赤い背ラベルが一般的だけど、
これは背ラベルが赤くなる以前のものだ。



バイクに乗っている人は
「彼のオートバイ、彼女の島」とかが有名だけど、
これはまだバイクの小説が有名になる前のもの。
出ていた片岡義雄の文庫本もこれだけ。



田淵義雄の「森からの手紙」は長野県からの発信だったけど、
この本はアメリカでの自然とのかかわりをつづったものが多い。


ハイウェイをロングドライブする話。


アメリカで国立公園に指定された、
自然の中の小さな町に赴任した、
若い国立公園管理局の青年の話。


ワイオミングの牧場で生まれた青年が、
ニューメキシコから旅をして、
シエラ・ネバダの山の中でバックパッキングをしたりしていくうちに、アラスカにたどり着く。
そこでログハウスを建て、半自給自足の生活をし、
結婚し、子供ができて、
その子供に自然の中での生活を伝えていく話。


カリフォルニア州北部からオレゴン州にかけて生息するレッドウッド(セコイア)のこと。


テキサスの南部から始めてカナダ国境まで、
季節を追って麦刈りをする大学生のこと。

大きなコンボイに麦刈り用の巨大なコンバインを載せて移動する。
何ヶ月もかけて刈り終って、LAに帰る青年がふと立ち寄ったパブで、
バーテンダーと話をする。

「どこで働いていたんだい?」
「トラヴィスのところです。」
バーテンダーは小さなグラスを持ってきて、ジャック・ダニエルを注いだ。
「トラヴィスからのおごりだ。
自分のところで働いた若いやつが寄ったら、
酒ぐらい食らわしてやってくれと頼まれているから。」




この本を読んでいて、北米の自然に対する思いが強くなっていった。


自分が山小屋で働いて3シーズン目に
山小屋の社長がカナダに行くというので便乗した。
社長は、ヘリコプタースクールに行って飛行時間を延ばすんだという。

自分は3週間ほど、レンタカーを借りてバンクーバーからロッキーまで走り回ってみた。
この3週間が自分の人生を決定づけた。


言葉ではうまく言い表せないけど、
なぜか自分にしっくりくる空気がそこらじゅうにあった。

日本ではフリーターのはしりみたいな生活をしていたんだけど、
日本ではそのころ、そういう生活が、
あまり居心地がいい感じはしなかった。

平日に街中をぶらぶらしてたりすると、
どうも、自分だけが浮いているような感じをいつも味わっていた。

でも、カナダではそういう意気持ちを味わったことがない。
なぜだかうまく表現できないけど。
空気が肌に合うんだな。

たまに日本に帰っても、1週間もすれば息苦しくなってしまう。
早くカナダに戻りたいって思うんだ。


いまだに英語はよくわからないけど、
生活に必要なやり取りは何とかできるようになった。
でも、今では空気は完全に体に染み付いている。







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[ 2011/01/23 05:23 ] Category: None | TB(0) | CM(0)

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